バイオセンサーのための多孔性粒子試薬組成物、装置及び方法
专利摘要:
乾燥後、急速な再水和を可能にする、バイオセンサーストリップのための試薬組成物が開示される。組成物は、多孔性粒子を含み、好ましくは、コロイド懸濁液として形成されている。多孔性粒子を含む乾燥試薬組成物は、中実粒子を使用する乾燥試薬組成物から観測されるよりも短い期間で、センサーストリップからの分析的に有用な出力を提供することができる。多孔性粒子組成物からの出力信号は、約2秒以内に、試料の分析対象物濃度に相関させることができる。このようにして、従来の組成物を含むセンサーストリップから得る場合よりも少ない時間で試料中の分析対象物濃度の正確な濃度測定を得ることができる。多孔性粒子を含む試薬組成物はまた、試薬と分析対象物との間のレドックス反応が、従来のセンサーストリップから観測されるよりも短い期間で最大動的性能に達することを可能にする。 公开号:JP2011506969A 申请号:JP2010538111 申请日:2008-12-10 公开日:2011-03-03 发明作者:チュウ,ボル 申请人:バイエル・ヘルスケア・エルエルシーBayer HealthCare LLC; IPC主号:G01N27-327
专利说明:
[0001] 関連出願の参照 本出願は、参照により本明細書に組み込まれる、2007年12月10日出願の「Porous Particle Reagent Compositions, Devices, and Methodsfor Biosensors」と題する米国特許仮出願第61/012,739号の利益を主張する。] [0002] 背景技術 バイオセンサーは、生物学的流体、たとえば全血、血清、血漿、尿、唾液、間質液又は細胞内液の分析を提供する。典型的には、バイオセンサーは、センサーストリップ中に存在する試料を分析する計測装置を有する。試料は通常、液体形態にあり、生物学的流体であることに加え、生物学的流体の派生物、たとえば抽出物、希釈物、ろ液又は再構成沈殿物であることができる。バイオセンサーによって実施される分析は、生物学的流体中の一つ以上の分析対象物、たとえばアルコール、グルコース、尿酸、ラクテート、コレステロール、ビリルビン、遊離脂肪酸、トリグリセリド、タンパク、ケトン体、フェニルアラニン又は酵素の存在及び/又は濃度を測定する。分析は、生理学的異常の診断及び治療に有用であることができる。たとえば、糖尿病の個人は、食事及び/又は投薬の調節のために、バイオセンサーを使用して全血中のグルコース値を測定することができる。] [0003] バイオセンサーは、一つ以上の分析対象物を分析するように設計されることができ、異なる試料量を使用することができる。一部のバイオセンサーは、一滴、たとえば0.25〜15マイクロリットル(μL)量の全血を分析することができる。バイオセンサーは、ベンチトップ、ポータブル及び類似の計測装置を使用して具現化することができる。ポータブル装置は、手持ち型であることができ、試料中の一つ以上の分析対象物の同定及び/又は定量を可能にする。ポータブル計測装置の例は、Bayer HealthCare(Tarrytown, New York)のAscensia Breeze(登録商標)及びElite(登録商標)計器を含み、ベンチトップ計測装置の例は、CH Instruments(Austin, Texas)から市販されているエレクトロケミカルワークステーションを含む。所望の確度及び/又は精度を供給しながらも、より短い分析時間を提供するバイオセンサーは、実質的な恩恵をユーザに与える。] [0004] 電気化学的バイオセンサーにおいて、分析対象物濃度は、入力信号が試料に印加されたとき、分析対象物又は分析対象物に応答する種の酸化/還元又はレドックス反応によって生成される電気信号から測定される。入力信号は、一つ又は複数のパルス、シーケンス又はサイクルとして印加することができる。オキシドレダクターゼ、たとえば酵素又は類似種を試料に加えて、レドックス反応中の第一の種から第二の種への電子移送を強化することもできる。酵素又は類似種は一つの分析対象物と反応して、それにより、生成される出力信号の一部分への特異性を提供することができる。] [0005] 電気化学的バイオセンサーは通常、センサーストリップ中の電気導体と接続する電気接点を有する計測装置を含む。いずれにしても、センサーストリップは、生命体の外側、内側又は部分的に内側での使用に適合させることができる。生命体の外側で使用される場合、生物学的流体の試料がセンサーストリップ中の試料貯留部に導入される。センサーストリップは、分析のために試料を導入する前、導入した後又は導入する間に計測装置中に配置することができる。生命体の内側又は部分的に内側にある場合、センサーストリップを絶えず試料中に浸漬することもできるし、試料を断続的にストリップに導入することもできる。センサーストリップは、試料の一定量を部分的に孤立させる貯留部を含むこともできるし、試料に通じていることもできる。同様に、試料は、ストリップ中を連続的に流れることもできるし、分析のために中断されることもできる。] [0006] 電気化学的バイオセンサーの場合、導体は、導電性材料、たとえば固体金属、金属ペースト、導電性炭素、導電性炭素ペースト、導電性ポリマーなどから作られることができる。電気導体は典型的には、試料貯留部中に延びる作用電極、対電極、参照電極及び/又は他の電極に接続する。また、一つ以上の電気導体が試料貯留部中に延びて、電極によって提供されない機能性を提供することもできる。] [0007] センサーストリップは、米国特許第6,531,040号、第5,798,031号及び第5,120,420号に記載されているものような多数の技術を使用して電極を絶縁基材上に配置又はプリントすることによって形成することができる。電極は、一つ以上の試薬組成物を一つ以上の導体上に配置することによって形成することができる。たとえば作用電極及び対電極が同じ組成物によってコーティングされている場合のように、二つ以上の導体が同じ試薬組成物によってコーティングされることもできる。様々な試薬組成物を導体上に配置することができる。たとえば、作用電極の試薬組成物は、酵素、メディエーター及びバインダを含有することができ、対電極の試薬組成物は、作用電極のメディエーターと同じものでも異なるものでもよいメディエーター及びバインダを含有する。] [0008] 試薬組成物は、分析対象物の酸化又は還元を促進するための電離剤、たとえばオキシドレダクターゼならびに分析対象物と作用電極との間の電子移送を支援するメディエーター又は他の物質を含むことができる。バインダは、試薬同士を結合させることに加えて、たとえば、赤血球をろ過し、赤血球が導体表面をコーティングすることを防ぎ、オキシドレダクターゼを安定化させるのに役立つことができる。] [0009] 当業者に公知の多数の技術を使用して、試薬組成物をセンサーストリップ上に配置することができる。試薬組成物は、導体上に配置したのち、乾燥させることができる。試料がセンサーストリップに導入されると、試薬組成物が再水和し始める。試薬組成物の再水和が速ければ速いほど、試料中の分析対象物の濃度を得ることができる出力信号が速くなる。分析対象物の濃度を正確に測定することができる出力信号がセンサーストリップからすぐに得られれば得られるほど、分析をすぐに完了させることができる。このように、より短い分析時間を提供する試薬組成物を含むバイオセンサーは、所望の確度及び/又は精度を供給しながらも、実質的な恩恵をユーザに提供することができる。] [0010] 概要 乾燥後、急速な再水和を可能にする、バイオセンサーストリップのための試薬組成物が開示される。組成物は、多孔性粒子を含み、好ましくは、コロイド懸濁液として形成されている。乾燥組成物は、中実粒子(solid particle)を使用する乾燥組成物から観測されるよりも短い期間で、センサーストリップからの分析的に有用な出力を提供することができる。多孔性粒子組成物からの出力信号は、約3秒以内、好ましくは約2秒以内に、試料の分析対象物濃度に相関させることができる。] [0011] 試料中の分析対象物の濃度を測定するための試薬組成物であって、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子の約20%〜約50%(w/w)懸濁液約1%〜約30%(w/w)、少なくとも一つのポリマー材料約0.1%〜約3%(w/w)、及び試薬組成物1マイクロリットルあたり少なくとも一つの酵素系約0.1活性単位〜約10活性単位を含む試薬組成物が記載される。] [0012] 少なくとも一つの導体、ならびに導体上に配置された少なくとも一つの試薬組成物であって、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子;少なくとも一つのメディエーター約0.5%〜約10%(w/w)、少なくとも一つのポリマー材料;及び少なくとも一つの酵素系を含む少なくとも一つの試薬組成物を含む、バイオセンサーのための電極が開示される。] [0013] 試料中の分析対象物の濃度を測定するためのバイオセンサーストリップであって、蓋によって少なくとも部分的に覆われたセンサーベース;センサーベースによって形成された、ベース上に配置された少なくとも二つの導体を包囲する少なくとも一つの貯留部;作用電極を形成するための、導体の少なくとも一つの上の少なくとも一つの試薬組成物であって、少なくとも一つの試薬組成物1マイクロリットルあたり少なくとも一つの酵素系約0.1活性単位〜約10活性単位;少なくとも一つのメディエーター約0.5%〜約10%(w/w);及び少なくとも一つのポリマー材料を含む少なくとも一つの試薬組成物を含み、貯留部及び少なくとも一つの試薬組成物が、試料をセンサーストリップに導入してから約3秒以内に分析対象物と少なくとも一つの試薬組成物とのレドックス反応の最大動的性能を提供し、最大動的性能が、少なくとも5個のデューティーサイクルを有するゲート制御電流滴定パルスシーケンスによって測定され、デューティーサイクルの各励起が継続時間0.4秒であり、デューティーサイクルの各緩和が継続時間1秒であり、緩和が開回路によって提供され、各励起中に少なくとも三つの出力電流値が計測され、励起が250mVの実質的に一定の電位を有し、試料温度が23℃であるストリップが記載される。] [0014] 試料中の分析対象物の濃度を測定するためのバイオセンサーシステムであって、少なくとも二つの導体を支持するための支持手段;分析対象物に対してレドックス反応を選択的に実施するための、少なくとも一つのポリマー材料を含む反応手段;分析対象物のレドックス反応の速度を計測するための、少なくとも二つの導体を含む計測手段を含み、そして計測手段が、試料を反応手段に導入してから約3秒以内に最大動的性能におけるレドックス反応の速度を計測し、最大動的性能が、少なくとも5個のデューティーサイクルを有するゲート制御電流滴定パルスシーケンスによって測定され、デューティーサイクルの各励起が継続時間0.4秒であり、デューティーサイクルの各緩和が継続時間1秒であり、緩和が開回路によって提供され、各励起中に少なくとも三つの出力電流値が計測され、記励起が250mVの実質的に一定の電位を有し、試料温度が23℃であるシステムが開示される。] [0015] 試料中の分析対象物の濃度を測定する方法であって、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子ならびに少なくとも一つのポリマー材料を含む試薬組成物に、少なくとも一つの分析対象物を含む水性試料を導入すること;水性試料で試薬組成物を再水和させること;水性試料に入力信号を印加すること;水性試料を試薬組成物に導入してから約0.4〜約5秒以内に少なくとも一つの出力信号電流値を計測すること;及び少なくとも一つの出力信号電流値から水性試料中の少なくとも一つの分析対象物の濃度を測定することを含む方法が記載される。] [0016] 以下の図面及び詳細な説明を精査すると、本発明の他のシステム、方法、特徴及び利点が当業者には明らかになるであろう。すべてのそのようなさらなるシステム、方法、特徴及び利点が本明細書に含まれ、本発明の範囲内であり、請求の範囲によって保護されるということが意図される。] [0017] 以下の図面及び詳細な説明を参照すると、本発明をより良く理解することができる。図面中のコンポーネントは必ずしも原寸に比例せず、本発明の原理を説明することに重点を置いたものである。] 図面の簡単な説明 [0018] 組み立てられたセンサーストリップの斜視図である。 蓋を取り外した状態のセンサーストリップの平面図である。 図1Bのセンサーストリップの端面図である。 中実粘土粒子を含む試薬組成物を使用するバイオセンサーストリップからの出力信号を示す。 多孔性シリカ粒子を含む試薬組成物を使用するバイオセンサーストリップからの出力信号を示す。 血液試料をストリップに導入してから約2秒以内に多孔性粒子試薬組成物によって提供された実質的に線形の用量応答を示す用量応答プロットである。 多孔性粒子試薬組成物と接触した試料中の分析対象物の存在及び/又は濃度を測定するための電気化学的分析法を示す。 ゲート制御電流滴定入力信号を使用して生物学的流体の試料中の分析対象物濃度を測定するバイオセンサーの略図を示す。] 図1B [0019] 詳細な説明 乾燥後、急速な再水和を可能にする、バイオセンサーストリップのための試薬組成物が開示される。組成物は、多孔性粒子を含み、好ましくは、コロイド懸濁液として形成されている。多孔性粒子は、0.05〜10マイクロメートルの平均直径、少なくとも20%(v/v)の気孔率を有し、好ましくはシリカでできている。多孔性粒子を含む乾燥試薬組成物は、中実粒子を使用する乾燥試薬組成物から観測されるよりも短い期間で、センサーストリップからの分析的に有用な出力を提供することができる。多孔性粒子を含む試薬組成物はまた、試薬と分析対象物との間のレドックス反応が、中実粒子を使用する乾燥試薬組成物から観測されるよりも短い期間で最大動的性能に達することを可能にする。] [0020] 多孔性粒子を含む試薬組成物からの出力信号は、約2秒以内に、試料の分析対象物濃度に相関させることができる。これは、試料の分析対象物濃度との相関のための出力信号を提供するために4秒超を要することもある、試薬組成物中に粘土及び他の中実粒子を使用する従来のセンサーストリップに対して実質的な改善である。] [0021] 図1A及び1Bはセンサーストリップ100を示す。図1Aは、ベント130を含む蓋120によって少なくとも部分的に覆われたセンサーベース110、試料付着区域140及び入力端開口150を含む、組み立てられたセンサーストリップ100の斜視図である。ベース110と蓋120との間には部分的に包囲された貯留部160が形成されている。他のセンサーストリップ設計を使用してもよい。] 図1A [0022] 分析のための液体試料は、液体を開口150に導入することによって貯留部160の中に移すことができる。液体は、すでに含まれている空気をベント130から押し出しながら貯留部160を満たす。貯留部160は、液体試料を貯留部中に保持することを支援する保持組成物(図示せず)を収容することができる。保持組成物の例は、水膨潤性ポリマー、たとえばカルボキシメチルセルロース及びポリエチレングリコールならびに多孔性ポリマーマトリックス、たとえばデキストラン及びポリアクリルアミドを含む。] [0023] 図1Bは、蓋120を取り外した状態のセンサーストリップ100の平面図を示す。導体170及び180が誘電層190の下を計測装置インタフェース155からそれぞれ作用電極175及び対電極185へと延びている。作用電極及び対電極175、185は、図示するように実質的に同じ平面にあってもよいし、異なる平面にあってもよい(図示せず)。作用電極及び対電極175、185は、蓋120の上部から少なくとも100μm離れていることができる。誘電層190は、電極175、185を部分的に覆うことができ、絶縁ポリマーのような適切な誘電体から作られていることができる。] 図1B [0024] 対電極185は、センサーストリップ100の作用電極175における電気化学的活性を支持することができる。作用電極175における電気化学的活性を支持するための電位は、炭素のような不活性物質から対電極185を形成し、フェリシアン化物メディエーターのような可溶性レドックス種を貯留部160内に含めることにより、センサーシステムに提供することができる。対電極185における電位は、対電極185をAg/AgClのようなレドックス対から形成して複合参照・対電極を提供することによって達成される参照電位であることができる。あるいはまた、第三の導体及び電極(図示せず)をセンサーストリップ100に設けて、参照電位をセンサーシステムに提供してもよい。] [0025] 図2は、作用電極175及び対電極185の層構造を示す、図1Bのセンサーストリップの端面図を示す。導体170及び180はベース110上に直接配置されてもよい。場合によっては、表面導体層270及び280がそれぞれ導体170及び180の上に配置されてもよい。表面導体層270、280は、導体170、180と同じ材料又は異なる材料から作られていることができる。] 図1B 図2 [0026] 導体170、180及び表面導体層270、280を形成するために使用される材料は、任意の電気導体を含むことができる。好ましい電気導体は、試料の分析中に材料が正味の酸化又は正味の還元を受けないよう、非電離性である。導体170、180は、好ましくは、金属ペースト又は金属、たとえば金、銀、白金、パラジウム、銅又はタングステンの薄い層を含む。表面導体層270、280は、好ましくは、炭素、金、白金、パラジウム又はそれらの組み合わせを含む。表面導体層が導体上に存在しないならば、導体は、好ましくは、非電離性材料から作られている。] [0027] 表面導体材料は、センサーストリップの動作と適合性である従来の手段、たとえば箔付着、化学蒸着、スラリー付着などによって導体170、180に付着させることができる。スラリー付着の場合、たとえば米国特許第5,798,031号に記載されているようにして、混合物をインクとして導体170、180に塗布することもできる。] [0028] 試薬層275及び285は、それぞれ導体170及び180の近く及び/又は上に配置することができる。語「上」は「よりも上」と定義され、記載される向きに関するものである。たとえば、第一の要素が第二の要素の少なくとも一部分の上方に置かれるならば、その第一の要素は第二の要素の「上」にあるといわれる。もう一つの例において、第一の要素が第二の要素の少なくとも一部分よりも上に存在するならば、その第一の要素は第二の要素の「上」にあるといわれる。語「上」の使用は、記載される上要素と下要素との間の物質の存在を排除しない。たとえば、第一の要素がその上面にコーティングを有してもよく、それでもなお、第一の要素及びその上面コーティングの少なくとも一部分の上方の第二の要素は第一の要素の「上」にあると記載されることができる。このように、語「上」の使用は、関連する二つの要素が物理的に接触していることを意味してもよいし、意味しなくてもよい。] [0029] 試薬層275及び285は、試薬及びバインダを含む少なくとも一つの試薬組成物から形成される。バインダは、実質的に水不溶性の多孔性粒子及び実質的に水溶性である少なくとも一つのポリマー材料を含む。多孔性粒子は、さらなる物理構造をポリマー材料に提供する。バインダは、試料によって再水和すると、ゲル又はゲル様物質を形成することができる。省略可能な層290が導体170及び/又は表面導体270の上に配置されてもよい。省略可能な層290は、試薬層275の一つ以上の成分を欠いていてもよい。] [0030] 試薬層275及び285は、同じ又は異なる試薬を含むことができる。同じ試薬を含む場合、試薬層275及び285は同じ層であってもよい。異なる試薬を含む場合、第一の層275中に存在する試薬は、作用電極175との使用のために選択されることができ、第二の層285中に存在する試薬は、対電極185との使用のために選択されることができる。たとえば、層285中の試薬は、試料と導体180との間の電子の自由な流れを促進するためのメディエーターを含むことができる。同様に、層275中の試薬は、酵素系及び、場合によっては、分析対象物の反応を促進するためのメディエーターを含むことができる。] [0031] 試薬層275に含まれる酵素系は、分析対象物に特異的であることができ、特に複雑な生物学的試料中の分析対象物に対するセンサーシステムの特異性を増強しながらも、分析対象物の反応を促進することができる。酵素系は、一つ以上の酵素、補因子及び/又は分析対象物とのレドックス反応に関与する他の成分を含むことができる。たとえば、アルコールオキシダーゼを使用して、試料中のアルコールの存在に感度を示すセンサーストリップを提供することができる。このようなシステムは、血中アルコール濃度を計測する場合に有用でありうる。もう一つの例においては、グルコースデヒドロゲナーゼ又はグルコースオキシダーゼを使用して、試料中のグルコースの存在に感度を示すセンサーストリップを提供することができる。このシステムは、たとえば、糖尿病であることが知られる又は疑われる患者における血中グルコース濃度を計測する場合に有用でありうる。] [0032] 試薬層275、285は、いかなる便利な手段、たとえばプリント、液付着又はインクジェット付着によっても付着させることができる。塗布される材料の粘度ならびにスクリーンサイズ及びエマルション組み合わせのような要因が、層275、285の結果的な厚さに影響するおそれがある。薄めの試薬層が好まれる場合、プリント以外の付着法、たとえばマイクロピペット法、インクジェット法又はピン付着法を使用することができる。これらの付着法は一般に、マイクロメートル又はサブマイクロメートル厚さ、たとえば1〜10μmの厚さを乾燥試薬層に与える。たとえば、ピン付着法は、1μmの平均試薬層厚さを提供することができる。ピン付着から得られる試薬層の厚さは、たとえば、試薬組成物に含まれるポリマー材料及び多孔性粒子の量によって制御することができ、より高いバインダ含量がより厚い試薬層を提供する。] [0033] 試薬組成物をセンサーストリップ上に付着したのち、乾燥させて試薬層275、285を形成することができる。乾燥中、多孔性粒子が、懸濁液の成分の間の空間を維持し、組成物が最密構造を形成する傾向を低下させ、それにより、物理特性がスポンジに似た構造を形成すると考えられる。再水和すると、水及び分析対象物、たとえばグルコースが急速に気孔に進入して組成物を再水和させることができる。粒子の気孔は、無孔性材料が使用される場合よりも速やかに水が乾燥組成物の内部領域にアクセスすることを可能にすると考えられる。したがって、物理構造及び乾燥試薬組成物中の成分が、水性試料がセンサーストリップの一つ以上の試薬層を再水和させる速度に影響する。] [0034] 気孔は、乾燥試薬組成物中に通り道を提供することに加えて、試料が最初に接触する試薬成分の一つ以上の表面積を実質的に増大させることができる。たとえば、メディエーターは、粒子の気孔を通して吸着されることにより、中実粒子の外部で乾燥する場合よりも急速に試料に暴露される。] [0035] 多孔性粒子を含む乾燥試薬組成物中の通り道及び/又は試薬の暴露表面積の増大が、試薬組成物の試薬が再水和して、試料の分析対象物濃度とで相関するための出力信号を提供する速度を高めることができると考えられる。さらには、多孔性粒子は、試薬組成物成分のいくつかの分離を減らすことにより、センサーストリップの貯蔵寿命を延ばすことができる。この成分分離の減少は、活性酵素系をより良く安定させ、それによって変性を減らすと考えられる。] [0036] 好ましい試薬組成物は、実質的に不溶性の多孔性粒子、ポリマー材料、緩衝剤、界面活性剤、メディエーター及び酵素系を組み合わせることによって提供することができる。メディエーター及び酵素系の一方又は両方を排除する好ましい試薬組成物を提供することもできる。そして、水を加えると、所望の安定性を有するコロイド懸濁液を形成することができる。試薬組成物は、より少ない成分又はさらなる成分を含むこともできる。] [0037] 試薬組成物は、好ましくは、多孔性粒子の水中約20〜約50%(w/w)懸濁液を約1〜約30%(w/w)含む。より好ましくは、組成物は、多孔性粒子の水中約20〜約35%(w/w)懸濁液を約2〜約15%含む。現在、特に好ましい試薬組成物は、多孔性粒子の水中約23〜約28%(w/w)懸濁液を約4〜約8%含む。好ましくは、多孔性粒子懸濁液とポリマー材料との間で約1:10(w/w)の比が維持される。他の比を使用して様々な粘度を試薬組成物に提供することもできる。ポリマー材料に対する多孔性粒子の異なる比によって提供されるコロイドの形態の変化は水素結合の作用に起因すると考えられる。] [0038] 試薬組成物に含めるのに好ましい多孔性粒子は、好ましくは0.05〜10マイクロメートル(μm)、より好ましくは0.1〜5μmの平均粒径を有する多孔性粒子を含む。現在、多孔性粒子に関して特に好ましい平均直径は0.1〜0.5μmである。たとえば、現在、0.1〜1μmの平均直径を有する多孔性粒子の混合物であって、その平均直径が0.3μmである混合物が特に好ましいであろう。多孔性粒子は一つ以上の材料から作られる。粒径は、レーザ散乱を使用して、たとえばHoriba Instruments, Inc.(Irvine CA.)から市販されているLA930機器を用いて測定することができる。] [0039] 好ましくは、試薬組成物に含めるための多孔性粒子は、少なくとも20%(v/v)、より好ましくは少なくとも40%(v/v)の気孔率を有する。現在、特に好ましい粒子は、少なくとも65%(v/v)の気孔率を有する。多孔性粒子の気孔率は、粒子の体積に対する粒子気孔内に保持される体積をたとえばガス吸着(たとえばBJH窒素ポロシメトリ)又は水銀ポロシメトリによって測定することによって測定することができる。] [0040] 粒子は、1グラムあたり約0.5〜約1ミリリットル(mL/g)、より好ましくは約0.65〜約0.85mL/gの平均気孔容積を有することができる。好ましくは、1グラムあたり少なくとも約0.5立方センチメートル(cc/g)、より好ましくは少なくとも約0.7cc/g又は0.9cc/gの気孔容積が、600オングストローム(A)以下の孔径を有する気孔からの気孔容積である。これらの粘度から誘導される気孔容積は、たとえば米国特許第6,841,609号に記載されているようにして測定することができる。現在、特に好ましい多孔性粒子は、その気孔容積の少なくとも80%が、300A未満の孔径を有する気孔からの気孔容積である粒子である。多孔性粒子は、1グラムあたり約100〜約200平方メートル(m2/g)の平均表面積、より好ましくは約140〜約180m2/gの平均表面積を有することができる。現在、約155〜約175m2/gの平均表面積を有する多孔性粒子、たとえばGrace Davison(Columbia, MD)製のシリカ多孔性粒子スラリーSYLOJET 733A(アニオン性)又は733C(カチオン性)が特に好ましい。] [0041] 多孔性粒子が作られる材料は、水溶液に実質的に不溶性である、付着及び分析と適合性であるいかなる材料であってもよいが、シリカ及びゼオライトのような無機材料から作られた粒子が現在好ましい。シリカが現在より好ましい。多孔性粒子が水性媒体中で電荷を担持することを可能にする材料が好ましい。材料は、負電荷を提供することができるもの、たとえばシリカであってもよいし、正電荷を提供することができるもの、たとえばゼオライトであってもよい。シリカはまた、正電荷、たとえば少なくとも+20mV、より好ましくは少なくとも+40mVのゼータ電位を提供するように変性されることもできる。好ましくは、平均直径及び多孔性粒子が作られている材料が、粒子を水中に懸濁させたときのコロイドの形成を可能にする。無機材料に加えて、有機、セラミック及び実質的に水に不溶性である他の材料を使用することもできる。] [0042] 試薬組成物の他の成分、たとえば実質的に水溶性のポリマー、緩衝剤、界面活性剤、水溶性メディエーター及び酵素系とは異なり、多孔性粒子は実質的に水に不溶性である。コロイド懸濁液のような溶液は、可溶化分子と溶媒との間の識別可能な界面を欠く。溶液中では、可溶化分子は溶媒と直接接触するが、コロイド懸濁液中では、キャリヤ液と直接接触するものは粒子の表面である。したがって、キャリヤ液は、コロイドを構成する多孔性粒子を可溶化させない。代わりに、キャリヤ液は粒子を「担持」する。粒子を担持することにより、懸濁液が得られる。] [0043] 懸濁した多孔性粒子と、それらの粒子が存在するキャリヤ液又は液混合物との間の界面が、試薬組成物を形成するコロイド懸濁液の挙動及び能力の決定において支配的な役割を演じる。コロイド懸濁液は、コロイドを形成する粒子が分離し、解こうしている(たとえば凝結又は凝集していない)ならば、安定であるとみなされる。一般に、コロイド懸濁液に関する語「安定性」とは、時間的な変化に対する懸濁液の耐性に関する。] [0044] 遠距離引力、たとえばファンデルワールス力が粒子を引き合わせると考えられる。コロイド粒子が引き合わされると、コロイド懸濁液は不安定化する。この不安定化はしばしば凝結又は凝集と呼ばれ、コロイド懸濁液からの凝結粒子の沈殿を生じさせるおそれがある。あるいはまた、クーロン、ステリック及び他の反発性相互作用がコロイド粒子を互いにはじくと考えられる。粒子が凝結することができないならば、コロイド懸濁液の安定性は増し、凝集を減らすことができる。粒子の少なくとも90%(w/w)が、二つ以上の群に凝結しているのではなく、ばらばらであると認められる場合、コロイド懸濁液は凝集に対して安定である。この決定は、懸濁液を1ppm粒子に希釈し、希釈懸濁液をスライド上に配置し、光学顕微鏡によって観察することによって下される。] [0045] 好ましくは、試薬組成物は、異なる量の多孔性粒子を水中に有するコロイド懸濁液として形成される。より好ましくは、試薬組成物は、凝集に対して安定化されたコロイド懸濁液として形成される。試薬組成物に望まれる粘度を出すためにコロイド懸濁液を形成するために加えられるべき粒子の好ましい量は、試薬組成物のpHにおける、粒子の性質、キャリヤ液の極性及び粒子によって担持される電荷に依存する。粒子添加の量ならびに他の試薬組成物成分の量及び性質に加えて、粒子が形成される材料を変更して、キャリヤ液に依存しながら、同様な体積量で低め又は高めの安定化を生じさせることもできる。] [0046] 試薬組成物は、好ましくは、ポリマー材料を約0.1〜約10%(w/w)、より好ましくは約0.8〜約3%(w/w)含む。現在、特に好ましい試薬組成物は、ポリマー材料を約1〜約1.5%(w/w)含む。バインダとしての使用に適した実質的に水溶性のポリマー材料は、ポリ(エチレンオキシド)(PEO)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリビニルアルコール(PVA)、ヒドロキシエチレンセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアミノ酸、たとえばポリリシン、ポリスチレンスルホネート、ゼラチン、アクリル酸、メタクリル酸、それらのマレイン酸無水物塩、それらの誘導体及びそれらの組み合わせを含むことができる。ポリマー材料は、モノマー、プレポリマー及び繰り返し単位を形成する又は有する他の材料を含む。他のポリマー材料を使用してもよい。] [0047] これらのポリマー材料のうち、PEO、PVA、CMC及びHECが好ましく、PVAが現在より好ましい。PVAの場合、約8,000〜約1,000,000の重量平均分子量(Mw)が好ましく、約15,000〜約250,000のMwがより好ましい。現在、約30,000〜約50,000のMwを有するPVAが特に好ましい。] [0048] 試薬組成物は、好ましくは、界面活性剤を約0.01〜約1%(w/w)、より好ましくは約0.01〜約0.5%(w/w)含む。現在、約0.03〜約0.2%(w/w)の界面活性剤が特に好ましい。界面活性剤は、所望の粘度及び安定性のコロイド懸濁液の形成を支援し、付着法及び分析と適合性である任意の界面活性剤であることができる。現在、糖類系の界面活性剤、たとえばN−オクタノイル−N−メチル−D−グルカミン(MEGA8としてDOJINDO、Gaithersburg, MDから市販されている)が好ましい。この界面活性剤は、たとえば、1分子あたり約8個のオキシエチレン単位を含む。他の好ましい界面活性剤は、エトキシレート系の天然界面活性剤、たとえばPEG−30テトラメチルデシンジオール界面活性剤(たとえばAir Products, Allentown PAから市販されているSURFYNOL 485)である。センサーストリップの試料充填速度を高める及び/又は酵素系の安定化を支援する界面活性剤が好ましい。] [0049] 試薬組成物は、好ましくは、コロイド懸濁液のpHを約4.5〜約7.5、より好ましくは約5〜約7に維持するための緩衝剤を含む。試薬組成物に好ましいpH及び緩衝剤は、酵素の活性を維持するように選択することができる。クエン酸系の緩衝剤が現在好ましいが、他のものを使用することもできる。試薬組成物に導入される緩衝剤の濃度は、約10〜約100ミリモル(mM)の範囲であることができる。他の濃度を有する緩衝液を使用することもできる。] [0050] 試薬組成物は、1又は2電子の実質的に水溶性のメディエーターを含むことができる。メディエーターは、それらの電気化学的活性に基づいて二つのグループに分けることができる。1電子移送メディエーターは、電気化学的反応の条件中に1個のさらなる電子を帯びることができる化学成分であり、2電子移送メディエーターは、反応の条件中に2個のさらなる電子を帯びることができる化学成分である。1電子移送メディエーター、たとえばフェリシアン化物が使用される場合、約0.5〜約10%(w/w)が好ましく、約1.5〜約2.5%(w/w)がより好ましい。1電子移送メディエーターの例は、1,1′−ジメチルフェロセン、フェロシアン化物及びフェリシアン化物ならびにルテニウム(III)及びルテニウム(II)ヘキサアミンのような化合物を含む。] [0051] 他のメディエーターが使用される場合、1電子移送メディエーターに対して同じモル量のメディエーターの場合で約2倍の数の電子を酵素系から作用電極に移送するその能力のため、2電子移送メディエーターが好ましいことがある。したがって、1電子移送メディエーターに比較して、より少量の2電子移送メディエーターを試薬組成物中に使用するだけでよい。] [0052] 2電子移送メディエーターの例は、有機キノン類及びヒドロキノン類、たとえばフェナントロリンキノン、フェノチアジン及びフェノキサジン誘導体、3−(フェニルアミノ)−3H−フェノキサジン類、フェノチアジン類ならびに7−ヒドロキシ−9,9−ジメチル−9H−アクリジン−2−オン及びその誘導体を含む。好ましい2電子移送メディエーターは、3−フェニルイミノ−3H−フェノチアジン類(PIPT)及び3−フェニルイミノ−3H−フェノキサジン類(PIPO)を含む。より好ましい2電子メディエーターは、フェノチアジン誘導体のカルボン酸又は塩、たとえばアンモニウム塩を含む。現在、特に好ましい2電子メディエーターは、(E)−2−(3H−フェノチアジン−3−イリデンアミノ)ベンゼン−1,4−ジスルホン酸、(E)−5−(3H−フェノチアジン−3−イリデンアミノ)イソフタル酸、アンモニウム(E)−3−(3H−フェノチアジン−3−イリデンアミノ)−5−カルボキシベンゾエート及びそれらの組み合わせを含む。さらなる2電子メディエーターの例は、米国特許第5,393,615号、第5,498,542号及び第5,520,786号に記載されている電気的活性有機分子を含む。] [0053] 試薬組成物はまた、製造者によって指定される、試薬組成物1マイクロリットル(μL)あたり約0.1活性単位〜試薬組成物1μLあたり約10活性単位、より好ましくは試薬組成物1μLあたり約1活性単位〜試薬組成物1μLあたり約2活性単位の単位活性範囲を有する実質的に水溶性の酵素系を含むことができる。特定の単位活性を提供するために求められる酵素の固体重量は配合バッチ及び製造者によって実質的に異なることができるため、乾燥酵素組成物の比重量に関して製造者によって提供される単位活性を使用して添加量を決定することが好ましい。] [0054] 試薬組成物の酵素系における使用に好ましい酵素は、アルコールデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、β−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、ホルムアルデヒドデヒドロゲナーゼ、リンゴ酸デヒドロゲナーゼ及び3−ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを含む。好ましい酵素系は非酸素依存的であり、したがって、酸素によって実質的に酸化されない。] [0055] 一つのそのような非酸素依存的酵素ファミリーがグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)である。様々な補酵素又は補因子を使用して、GDHは、異なるメディエーターによって異なるやり方で媒介されることができる。GDHとの会合に依存して、FAD−GDHの場合のように、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)のような補因子をホスト酵素によって堅く保持することもできるし、PQQ−GDHの場合のように、ピロロキノリンキノン(PQQ)のような補因子をホスト酵素に共有結合させることもできる。これらの酵素系それぞれにおける補因子は、ホスト酵素によって永久的に保持されることもできるし、酵素系を試薬組成物に加える前に補酵素及びアポ酵素を再構成することもできる。補酵素はまた、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドNAD/NADH+又はニコチンアミドアデニンジヌクレオチドホスフェートNADP/NADPH+の場合のように、試薬組成物中のホスト酵素成分に独立して加えて、ホスト酵素の触媒機能を支援することもできる。] [0056] バイオセンサーストリップのための従来の試薬組成物は、多数のタイプの水不溶性中実粒子を使用して組成物のレオロジー又は粘度を調節した。従来の試薬組成物は、米国特許第5,951,836号に記載されているように、疎水性及び親水性の両方を提供するように表面を修飾された中実シリカ粒子を使用した。親水性内部及び修飾された疎水性外部を有する中実粒子は、破壊されると、親水性内部を露出させる。これらの中実粒子は、完全であるか破壊されているかにかかわらず、内部容積を粒子に提供する気孔を含み、疎水性エンハンサによる修飾を要しない前記の多孔性粒子とは全く対照的である。] [0057] 中実粒子とは違って、多孔性粒子は、試薬組成物の小さな水溶性成分が気孔構造に進入することを可能にながらも、より大きな水溶性成分、たとえば酵素及びポリマー材料を排除する。したがって、試薬組成物懸濁液の形成中、水可溶化メディエーターは気孔に進入することができる。乾燥すると、メディエーター、緩衝剤及び界面活性剤は、粒子の気孔中の残ると考えられ、より大きなポリマー材料及び酵素系は、粒子の気孔に対して外に存在する。] [0058] 酵素及びポリマー材料は一般に、5ナノメートル(nm)を超える範囲の寸法を有し、グルコース及びフェリシアン化物分子は一般に、1nm未満の範囲の寸法を有する。したがって、多孔性粒子の好ましい孔径は約5nm未満である。ポリマー材料及び酵素を少なくとも部分的に排除しながらもメディエーター及び分析対象物を進入させなければならないということに基づき、他の孔径を使用することもできる。] [0059] 図3は、100又は400mg/dLのグルコース濃度を有する血液試料を含むバイオセンサーストリップからの出力信号を示す。センサーストリップの試薬組成物に使用されたバインダは、中実粘土粒子を含むものであった。粘土は、オルガノ/粘土テトラアルキルアンモニウムベントナイト、たとえば、NLChemicals(Brussels, Belgium)からBENTONE EWとして市販されているものであった。計測装置によってセンサーストリップに入力される信号は、米国特許公開公報2008/0173552に記載されているように、四つの緩和によって分けられた五つのパルス励起を含むゲート制御電流滴定パルスシーケンスであった。励起は継続時間約1秒であり、緩和は継続時間約0.5秒であった。各励起中、8個の出力電流値が記録された。] 図3 [0060] 入力信号からの出力電流値を試料の分析対象物濃度と相関させるためには、励起からの初期電流値が、それに続く減衰中の電流値よりも大きいことが好ましい。図3のセンサーストリップからの出力信号は、血液試料がストリップに導入されてから約3秒たつまで、その後に減衰する初期高電流値を示さなかった。したがって、高い初期電流値を有したのち、減衰する電流値が続く最初の出力電流は、400mg/dL試料の場合には出力電流310で観測され、100mg/dL試料の場合には出力電流315で観測された。] 図3 [0061] また、入力信号からの出力電流値を試料の分析対象物濃度に相関させるためには、異なる試料分析対象物濃度が、出力信号電流値の間で実質的に一定の差を示すことが好ましい。したがって、図3の100及び400mg/dLグルコース試料の間の電流差は、400mg/dL電流値のほうが高い状態で、実質的に同じであることが好ましい。しかし、図3のセンサーストリップからの出力信号は、6〜7秒が経過するまで、100及び400mg/dLグルコース濃度血液試料の電流値の間で実質的に一定の差を示さなかった。これは、400mg/dL試料からの初期電流値(320、330及び340)を100mg/dL試料からの初期電流値(325、335及び345)と比較したとき見られた。図3から、電流値330と335との電流差が電流値320と325との間に認められる電流差よりも大きく、試料の分析対象物濃度に対するこれらの出力電流値の相関が誤差を生じさせるということが立証された。試料をセンサーストリップに導入してから6〜7秒が経過して初めて、出力信号電流値340と345との間に実質的に一定の差が認められた。] 図3 [0062] 好ましくは、試料の分析対象物濃度と相関される出力電流値はまた、センサーストリップの最大動的性能を反映する電流データを含む減衰からも記録される。出力電流の基礎を成すレドックス反応の速度は多数の要因によって影響される。これらの要因は、試薬組成物が再水和する速度、酵素系が分析対象物と反応する速度、酵素系が電子をメディエーターに移送する速度及びメディエーターが電子を電極に移送する速度を含むことができる。これらの要因及び出力電流に影響する他の運動的要因のうち、試薬組成物が再水和する速度が最大の影響を及ぼすと考えられる。] [0063] センサーストリップの最大動的性能は、ゲート制御電流滴定パルスシーケンスの励起中、減衰する電流値を有する励起の初期電流値が、多数の励起に関して得られた最大初期電流値であるときに達することができる。好ましくは、センサーストリップの最大動的性能は、減衰する電流値を有する励起に関して得られた時系列中最後の電流値が、多数の励起に関して得られた最大の時系列中最後の電流値であるときに達する。より好ましくは、センサーストリップの最大動的性能は、減衰する電流値を有する励起の初期電流値が多数の励起に関して得られた最大初期電流値であるときから、その同じ励起に関して得られた時系列中最後の電流値が多数の励起に関して得られた最大の時系列中最後の電流値であるときまでの期間中に達する。] [0064] センサーストリップの最大動的性能を測定するために使用されるゲート制御電流滴定パルスシーケンスは、励起が継続時間0.4秒であり、緩和が継続時間1秒であり、試料中のゼロ電流を含み、開回路によって提供される少なくとも5個のデューティーサイクルを含む。各励起中に少なくとも三つの出力電流値が計測される。センサーストリップへの電位入力は250mVで実質的に一定に保持され、試料温度は23℃である。] [0065] 図3において、中実粘土粒子試薬組成物を使用し、100mg/dLグルコース試料を含むセンサーストリップの場合、出力電流は、試料をセンサーストリップに導入してから3〜4秒後の出力電流315を含む励起減衰中に最大動的性能に到達した。これは、減衰する電流値を有する励起から得られた最大初期電流値及び最大の時系列中最後の電流値の両方が出力電流315中に存在したため、立証されたものである。] 図3 [0066] しかし、グルコース400mg/dLを含む図3のセンサーストリップの場合、減衰する電流値を有する励起から得られた最大の時系列中最後の電流値は出力電流310中の電流値321であり、最大初期電流値は、それに続く励起減衰からの電流値330であった。したがって、図3の高いほうの400mg/dLグルコース濃度試料の場合、試料をセンサーストリップに導入してから約4〜約5秒が経過するまで、最大動的性能には達しなかった。減衰する電流値を有する励起からの最大初期電流値が電流値320ではなく、その後に観測された電流値330であったため、反応は、試料をセンサーストリップに導入してから3秒が経過したあたりまで、最大動的性能に達しなかった。同様に、時系列中最後の電流値322が、減衰する電流値を有する励起から観測された最大電流値ではなかったため、反応は、試料をセンサーストリップに導入してから5秒が経過してほどなく、最大動的性能のポイントを通過した。] 図3 [0067] 図3の中実粘土配合物からの出力信号とは対照的に、図4は、以下、実施例1に関して記載するような、多孔性シリカ粒子を含む試薬組成物を使用するバイオセンサーストリップから得られた出力信号を示す。計測装置によってセンサーストリップに入力される信号は、米国特許公開公報2008/0173552に記載されているように、七つの緩和によって分けられた八つの励起を含むゲート制御電流滴定パルスシーケンスであった。第二ないし第八の励起は継続時間約0.4秒であり、第二ないし第七の緩和は継続時間約1秒であった。第二ないし第八の励起中、3個の出力電流値が記録された。] 図3 図4 [0068] 60%(v/v)ヘマトクリットを含む100及び300mg/dLグルコース濃度血液試料の間で、出力電流値410(300mg/dL)及び415(100mg/dL)に関して2秒以内に実質的に一定の差が認められ、約3秒以内に試料のグルコース濃度を測定することができた。さらには、試料をセンサーストリップに導入してから約125ミリ秒(ms)後に記録された初期電流値は離れており、高いほうの濃度300mg/dL初期電流値420が100mg/dL初期電流値425よりも高かった。また、励起電流値は最初の励起から減少して、図3分析の、最初二つの励起からの出力電流値が増大したところの最初2秒間を実質的に消去した。このように、図4の多孔性粒子試薬組成物からの出力信号は、試料をセンサーストリップに導入してから約2秒が経過したのち、血液試料のグルコース濃度との相関に有用な電流値を提供した。] 図3 図4 [0069] 図4の多孔性粒子を含む試薬組成物から得られた結果はまた、出力信号の最初1秒間に100及び400mg/dL出力電流値がほぼ同一であった、図3の中実粒子を含む試薬組成物から得られた結果とは対照的であった。この結果は、試料をセンサーストリップに導入してから約2秒が経過するまで、図3の中実粒子を含む試薬組成物のグルコース分析対象物、酵素系及びメディエーターの間のレドックス反応が実質的な程度には開始しなかったことを示唆する。多孔性粒子試薬組成物のこの高められた性能は、多孔性粒子によって提供される、試料への試薬の高められた利用度に起因すると考えられる。] 図3 図4 [0070] 多孔性粒子試薬組成物を含むセンサーストリップの最大動的性能に関して、図4の出力電流値は、100及び300mg/dLグルコース試料の両方に関して、試料をセンサーストリップに導入してから約2〜約2.2秒以内に最大動的性能が得られるということを立証した。これは、電流値430が300mg/dL試料に関して最大初期電流値及び最大最終電流値を含み、電流値440が100mg/dL試料に関して最大初期電流値及び最大最終電流値を含むため、立証されたものである。] 図4 [0071] 図3の中実粘土粒子試薬組成物とは違って、図4の多孔性粒子試薬組成物は、100及び300mg/dLグルコース試料の両方に関して、試料導入から実質的に同じ約2〜約2.2秒の期間内に最大動的性能を提供した。したがって、多孔性粒子試薬組成物は、試料導入から約3秒未満で、好ましくは試料導入から約2.5秒未満で、センサーストリップの最大動的性能を可能にした。より好ましくは、試料をセンサーストリップに導入してから約2〜約2.5秒以内に最大動的性能が観測される。多孔性粒子試薬組成物のさらなる利点は、反応の最大動的性能が観測される時間が、図3で観測された中実粘土粒子試薬組成物の場合もそうであったが、試料の分析対象物濃度に実質的に依存しないということである。] 図3 図4 [0072] 図5は、血液試料をセンサーストリップに導入してから約2秒以内に多孔性粒子試薬組成物によって提供される実質的に線形の用量応答を示す用量応答プロットである。血液試料は、同じ血液型の二人の男性及び二人の女性からの血液を、事前に約23〜25℃で約24±2時間インキュベートしたヘパリンナトリウム処理した管の中に採取することによって調製した。インキュベーション後、血液を合わせ、ヘマトクリットレベルを約41〜43%に調節した。その後、血液を六つのアリコートに分割し、20%グルコース原液を使用して、各アリコート中に異なるグルコース濃度を作り出した。] 図5 [0073] 六つのアリコートそれぞれを10個のセンサーストリップに導入し、10個のセンサーストリップからの各アリコートの出力電流値を平均化し、図5で、アリコートごとに決定した参照グルコース濃度に対してプロットした。参照濃度値は、参照計器、たとえばYSI Inc.(Yellow Spring, Ohio)から市販されているYSI 2300 STATPLUS(商標)を用いて得た。センサーストリップは、以下、実施例1に関して記載するように、多孔性シリカ粒子を含む試薬組成物を使用するものであった。計測装置によるセンサーストリップへの信号入力は、図4に関して先に説明したように、ゲート制御電流滴定パルスシーケンスであった。平均化のために選択した出力電流は、約2.125、3.5及び5秒での励起中に記録された最初の電流であった。各ラインのR2値に見られるように、2.125秒で約50〜約550mg/dLのグルコースから得られたグルコース濃度値の直線性は、0.999のR2値で、異なるグルコース濃度に関して3及び5秒で測定されたグルコース濃度の直線性と実質的に同等であった。] 図4 図5 [0074] このように、多孔性シリカ粒子を含む試薬組成物を使用するセンサーストリップは、試料をセンサーストリップに導入してから約2.2秒以下の範囲で、試料の分析対象物濃度との相関のための電流値を提供した。試料の分析対象物濃度との相関のための出力電流値を得るための好ましい期間は、試料をセンサーストリップに導入してから約5秒未満、より好ましくは約3秒未満である。現在、試料の分析対象物濃度との相関のための出力電流値は、試料をセンサーストリップに導入してから好ましくは約0.4〜約5秒以内、より好ましくは約1.7秒〜約2.7秒以内に得られる。好ましくは、全血中のグルコース分析の場合、約50〜約550mg/dLのグルコースから測定される濃度値は、少なくとも0.85、より好ましくは少なくとも0.90のR2相関値を有する。] [0075] 図6は、多孔性粒子を含む試薬組成物と接触する試料中の分析対象物の存在及び/又は濃度を測定するための電気化学的分析法600を示す。610で、多孔性粒子試薬組成物を含むバイオセンサーに試料を導入する。620で、試料中の分析対象物の一部分がレドックス反応を起こす。630で、場合によっては電子が分析対象物からメディエーターに移送される。640で、計測可能種を入力信号によって電気化学的に励起する。650で、出力信号を生成し、計測する。660で、試料を緩和させ、170で、少なくとも一つのさらなる励起パルスを入力する。680で、出力信号から試料の存在及び/又は濃度を測定し、690で、濃度を表示、記憶などすることができる。] 図6 [0076] 610で、試料を、センサーストリップのようなバイオセンサーのセンサー部分に導入する。センサーストリップは、少なくとも一つの作用電極及び少なくとも一つの対電極を含む。電極は、一つ以上の試薬層を含むことができ、少なくとも一つの試薬層が、多孔性粒子を含む試薬組成物から形成されている。同じ試薬組成物を作用電極及び対電極に使用することもできるし、異なる試薬組成物を使用して電極の動作を促進することもできる。たとえば、作用電極の試薬組成物は、分析対象物、たとえば酵素系とメディエーターとの反応を促進することができ、対電極の試薬組成物は、試料と電極の表面、たとえば還元性種との間の電子の自由な流れを促進することができる。] [0077] 620で、試料中に存在する分析対象物の一部分を、たとえばオキシドレダクターゼによって化学的又は生化学的に酸化又は還元させる。これは、試料が多孔性粒子試薬組成物中の試薬を水和させるときに起こる。酸化又は還元により、630で、場合によっては電子が分析対象物とメディエーターとの間で移送されてもよい。このようにして、たとえば分析対象物又はメディエーターから計測可能な電離種が形成する。] [0078] 640で、620からの荷電分析対象物であってもよいし、630からの荷電メディエーターであってもよい計測可能種を入力信号によって電気化学的に励起(酸化又は還元)する。入力信号は、一定のシーケンスでパルシング又はオン・オフに切り替わる電気信号、たとえば電流又は電位であることができる。入力信号は、緩和によって分けられた励起パルスのシーケンスである。電流滴定パルスの間、励起中に印加される電位は、好ましくは、その期間中、実質的に一定の電圧及び極性で印加される。これは、データ記録中に多数の電圧電位及び/又は極性を通して電圧が変更又は「掃引」される従来の励起とは全く対照的である。] [0079] 入力信号は一つ以上のパルス間隔を有することができる。パルス間隔は、デューティーサイクルを構成するパルスと緩和との和である。各パルスは振幅及び幅を有する。振幅は、電気信号の電位、電流などの強さを示す。振幅は、たとえば電流滴定中、パルス中に変化することもできるし、実質的に一定であることもできる。パルス幅はパルスの継続時間である。入力信号におけるパルス幅は、変化することもできるし、実質的に同じであることもできる。各緩和は、緩和の継続時間である緩和幅を有する。入力信号における緩和幅は、変化することもできるし、実質的に同じであることもできる。] [0080] デューティーサイクルの励起及び緩和の幅を調節することにより、ゲート制御入力信号が分析の確度及び/又は精度を高めることができる。好ましい入力信号は、2、3又は5秒未満の間に印加される少なくとも2、3、4又は8個のデューティーサイクルを含む。より好ましくは、少なくとも2個のデューティーサイクルが3秒以内に印加される。好ましくは、各励起パルスの幅は、0.1〜2秒、より好ましくは0.2〜1秒の間から独立して選択される。現在、特に好ましい入力信号パルス幅は、0.3〜0.8秒の間から独立して選択される。好ましいパルス間隔は、3、2.5又は1.5秒未満の範囲である。現在、0.3〜0.5秒のパルス幅及び0.7〜2秒のパルス間隔を有する入力信号が特に好ましい。入力信号は他のパルス幅及び間隔を有することもできる。] [0081] 650で、バイオセンサーが、計測可能種及び入力信号に応答して出力信号を生成する。出力信号、たとえば一つ以上の電流値は、連続的又は断続的に計測することができ、時間の関数として記録することができる。適切な出力信号は、定常状態に達する信号及び過渡的である信号を含むことができる。定常状態電流値は、時間に対する電流変化が実質的に一定である、たとえば±10又は±5%以内であるときに観測される。過渡的信号値は時間に関して減衰する。] [0082] 660で、試料が緩和を受ける。計測装置は、センサーストリップを通過する回路を開状態にし、それによって緩和を許す。緩和660中、励起640中に存在した電流は、実質的に、少なくとも半分、好ましくは一桁分、より好ましくはゼロまで減らされる。好ましくは、ゼロ電流状態は、開回路又は実質的ゼロ電流を提供するための当業者に公知の他の方法によって提供される。好ましくは、緩和660中、出力信号は記録されない。] [0083] 670で、バイオセンサーは、所望の期間、入力信号からのパルスを作用電極及び対電極に印加し続ける。励起640及び緩和660を含むデューティーサイクルを繰り返すこともできるし、異なるパルス幅及び/又は間隔を有するデューティーサイクルを印加することもできる。] [0084] 680で、バイオセンサーは、一つ以上の電流値を試料の分析対象物濃度と相関させることにより、出力信号電流値を分析する。好ましくは、試料の分析対象物濃度と相関させる出力電流値は、610で試料をセンサーストリップに導入してから約3秒以内に、初期電流値がそれに続く減衰中の電流値よりも大きい励起から記録される。より好ましくは、試料の分析対象物濃度と相関させる出力電流値は、610で試料をセンサーストリップに導入してから約3秒以内に得られ、最初の電流値に続く電流値が低下する励起から記録される最初の電流値である。さらに好ましくは、試料の分析対象物濃度と相関させる出力電流値は、610で試料をセンサーストリップに導入してから約3秒以内に得られ、最初の電流値に続く電流値が低下する励起から記録される最初の電流値であり、センサーストリップの最大動的性能の間に得られる。さらなる電流、時間及び/又は他の値を分析してもよい。690で、分析対象物濃度値を表示、将来の参照に備えて記録及び/又はさらなる計算のために使用することができる。] [0085] 図7は、ゲート制御電流滴定入力信号を使用して生物学的流体の試料中の分析対象物濃度を測定するバイオセンサー700の略図を示す。バイオセンサー700は、計測装置702及びセンサーストリップ704を含み、ベンチトップ装置、ポータブル又は手持ち装置などを含む分析計器として具現化されることができる。バイオセンサー700は、グルコース、尿酸、ラクテート、コレステロール、ビリルビンなどの濃度をはじめとする分析対象物濃度を測定するために利用することができる。特定の構成が示されているが、バイオセンサー700は、さらなるコンポーネントを有するものを含む他の構成を有することもできる。] 図7 [0086] センサーストリップ704は、貯留部708を形成するベース706及び開口712を有する流路710を有する。貯留部708及び流路710は、ベント付きの蓋によって覆われることもできる。貯留部708は、部分的に包囲された容積を画定する。貯留部708は、水膨潤性ポリマー又は多孔性ポリマーマトリックスのような、液体試料の保持を支援する組成物を収容することができる。試薬を貯留部708及び/又は流路710に置くことができる。作用電極704を形成するために使用される試薬組成物は、多孔性粒子を含み、一つ以上の酵素系、メディエーター及び類似種を含むことができる。対電極705は、同じ又は異なる試薬組成物、好ましくは酵素系を欠く組成物を使用して形成することができる。センサーストリップ704はまた、貯留部708に隣接して配置された試料インタフェース714を有することができる。試料インタフェース714は、貯留部708を部分的又は完全に包囲することができる。センサーストリップ704は、他の構成を有することもできる。] [0087] 試料インタフェース714は、作用電極704及び対電極705に接続された導体709を有する。電極は、実質的に同じ平面にあってもよいし、二つ以上の平面にあってもよい。電極704、705は、貯留部708を形成するベース706の表面に配置されることができる。電極704、705は、貯留部708の中に延びる又は突出することができる。誘電層が導体709及び/又は電極704、705を部分的に覆うこともできる。試料インタフェース714は他の電極及び導体を有することもできる。] [0088] 計測装置702は、センサーインタフェース718及び表示装置720に接続された電気回路716を含む。電気回路716は、信号発生装置724、省略可能な温度センサー726及び記憶媒体728に接続されたプロセッサ722を含む。] [0089] 信号発生装置724は、プロセッサ722に応答して電気信号入力をセンサーインタフェース718に提供する。電気入力信号は、センサーインタフェース718によって試料インタフェース714に伝送されて電気入力信号を生物学的流体の試料に印加する。電気入力信号は、電位又は電流であることができ、多数のパルス、シーケンス又はサイクルで印加することができる。信号発生装置724はまた、発生・記録装置として、センサーインタフェースからの出力信号を記録することもできる。] [0090] 省略可能な温度センサー726は、センサーストリップ704の貯留部中の試料の温度を測定する。試料の温度は、出力信号から計測、計算することもできるし、周囲温度又はバイオセンサーシステムを具現化する装置の温度の計測値と同じ又はそれに近いと推測することもできる。温度は、サーミスタ、温度計又は他の温度感知装置を使用して計測することができる。他の技術を使用して試料温度を測定することもできる。] [0091] 記憶媒体728は、磁気、光学又は半導体メモリ、別の記憶装置などであることができる。記憶媒体728は、固定メモリ装置、リムーバブルメモリ装置、たとえばメモリカード、遠隔アクセスされるものなどであることができる。] [0092] プロセッサ722は、記憶媒体728に記憶されたコンピュータ読み取り可能ソフトウェアコード及びデータを使用して分析対象物分析及びデータ処理を実施する。プロセッサ722は、センサーインタフェース718におけるセンサーストリップ704の存在、センサーストリップ704への試料の塗布、ユーザ入力などに応答して、分析対象物分析を開始することができる。プロセッサ722は、信号生成装置724に対し、電気入力信号をセンサーインタフェース718に提供するよう指示する。プロセッサ722は、省略可能な温度センサー726から試料温度を受けることができる。プロセッサ722は、センサーインタフェース718から出力信号を受ける。出力信号は、貯留部708中の分析対象物のレドックス反応に応答して生成される。] [0093] プロセッサ722は、好ましくは、試料をセンサーストリップ704に導入してから約3秒以内に出力信号を計測して、初期電流値がそれに続く減衰中の電流値よりも大きい励起から電流値を得る。より好ましくは、プロセッサ722は、試料をセンサーストリップ704に導入してから約3秒以内に出力信号を計測して電流値を得、第一の電流値に続く電流値が連続的に低下する励起から記録される第一の電流値を得る。さらに好ましくは、プロセッサ722は、試料をセンサーストリップ704に導入してから約3秒以内に出力信号を計測して電流値を得、第一の電流値に続く電流値が連続的に低下する励起から記録される第一の電流値を得、センサーストリップの最大動的性能中の電流値を得る。] [0094] 得られた一つ以上の電流値は、プロセッサ722中の一つ以上の相関式を使用して試料の分析対象物濃度と相関させる。分析対象物分析の結果は、表示装置720に出力することもできるし、記憶媒体728に記憶することもできる。好ましくは、分析対象物分析の結果は、試料をセンサーストリップに導入してから悪くとも5秒以内に表示装置720に出力され、より好ましくは、結果は、試料をセンサーストリップに導入してから長くても3秒以内に表示装置720に出力される。] [0095] 分析対象物濃度と出力電流値とを関連させる相関式は、グラフ、数式、それらの組み合わせなどによって表すことができる。相関式は、記憶媒体728に記憶されているプログラムナンバー(PNA)表、別のルックアップ表などによって表すことができる。分析対象物分析の実施に関する命令は、記憶媒体728に記憶されたコンピュータ読み取り可能ソフトウェアコードによって提供されることができる。コードは、オブジェクトコードであってもよいし、本明細書に記載される機能性を記述又は制御する他のコードであってもよい。分析対象物分析からのデータは、プロセッサ722中での減衰速度、K定数、比率などの決定をはじめとする一つ以上のデータ処理に付すことができる。] [0096] センサーインタフェース718は、センサーストリップ704の試料インタフェース714中の導体709と接続又は電気的に連絡する接点を有する。センサーインタフェース718は、信号発生装置724からの電気入力信号を接点を介して試料インタフェース714中の導体709に送信する。センサーインタフェース718はまた、試料からの出力信号を接点を介してプロセッサ722及び/又は信号発生装置724に送信する。] [0097] 表示装置720はアナログ又はデジタルであることができる。表示装置は、数値読みを表示するように適合されたLCDであってもよい。] [0098] 使用中、試料を開口712に導入することにより、分析のための試料が貯留部708に移送される。試料は、流路710を通って流れ、すでに含まれている空気を押し出しながら貯留部708を満たす。試料は、流路710及び/又は貯留部708に置かれた試薬とで化学反応する。試料は、好ましくは流体であり、より好ましくは液体である。] [0099] センサーストリップ702は計測装置702に隣接して配置される。隣接とは、試料インタフェース714がセンサーインタフェース718と電気的に連絡する位置を含む。電気的連絡は、センサーインタフェース718中の接点と試料インタフェース714中の導体709との間の入力及び/又は出力信号の有線的又はワイヤレス転送を含む。] [0100] 以下の実施例は、本発明の一つ以上の好ましい実施態様を説明するために提供される。本発明の範囲内である数多くの改変を以下の実施例に加えることができる。] [0101] 実施例 以下の試薬組成物を形成するために組み合わされる成分を多数の供給源から得た。一般に、PVA、クエン酸、K2HPO4、フェリシアン化カリウム及びMEGA8界面活性剤は、Sigma-Aldrich(St. Louis, MO)から得た。Surfynol 485界面活性剤は、Air Products(Allentown, PA)から得た。酵素系は、天野エンザイム株式会社(名古屋)から得た。多孔性粒子シリカスラリーは、Grace Davison(East Chicago, IN)から得た。] [0102] 実施例1:試薬組成物I 以下の表Iの成分を水38.67g中に合わせることにより、試薬組成物を調製した。多孔性粒子スラリーは、約25.3%の多孔性粒子を含み、7.5のpH、混合物中で約4μmの平均粒径(Horiba LA-910によりD99.9)、約0.74mL/gの1粒子あたり平均気孔容積(N2吸着)及び約163m2/gの1粒子あたり平均表面積(N2吸着)を有するものであった。実施例2〜9の場合、スラリーは、約29.9%の多孔性粒子を含み、4のpH、混合物中で約1.20μmの平均粒径(Horiba LA-910によりD99.9)及び約0.70mL/gの1粒子あたり平均気孔容積(N2吸着)を有するものであった] [0103] ] [0104] 実施例2:試薬組成物II 以下の表IIの成分を水26.92g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0105] ] [0106] 実施例3:試薬組成物III 以下の表IIIの成分を水29.18g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0107] ] [0108] 実施例4:試薬組成物IV 以下の表IVの成分を水27.42g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0109] ] [0110] 実施例5:試薬組成物V 以下の表Vの成分を水27.37g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0111] ] [0112] 実施例6:試薬組成物VI 以下の表VIの成分を水26.37g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0113] ] [0114] 実施例7:試薬組成物VII 以下の表VIIの成分を水27.28g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0115] ] [0116] 実施例8:試薬組成物VIII 以下の表VIIIの成分を水26.28g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0117] ] [0118] 実施例9:試薬組成物IX 以下の表IXの成分を水29.13g中に合わせることにより、酵素系を欠く試薬組成物を調製した。] [0119] ] [0120] 本発明の様々な実施態様を記載したが、当業者には、本発明の範囲内で他の実施態様及び具現化が可能であることが明かであろう。したがって、本発明は、請求の範囲及びその均等物に照らして以外、限定されない。]
权利要求:
請求項1 試料中の分析対象物の濃度を測定するための試薬組成物であって、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子の約20%〜約50%(w/w)懸濁液約1%〜約30%(w/w)、少なくとも一つのポリマー材料約0.1%〜約10%(w/w)、及び試薬組成物1マイクロリットルあたり少なくとも一つの酵素系約0.1活性単位〜約10活性単位を含む組成物。 請求項2 少なくとも一つのメディエーター約0.5%〜約10%(w/w)をさらに含む、請求項1記載の組成物。 請求項3 少なくとも一つの界面活性剤約0.01%〜約1%(w/w)をさらに含む、請求項1記載の組成物。 請求項4 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約0.5〜約1ミリリットルの平均気孔容積を有する、請求項1記載の組成物。 請求項5 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約100〜約200m2の平均表面積を有する、請求項1記載の組成物。 請求項6 前記多孔性粒子が、シリカから形成され、水中でアニオン性表面電荷を有する、請求項1記載の組成物。 請求項7 約4.5〜約7.5のpHを有する、請求項1記載の組成物。 請求項8 少なくとも一つのキャリヤ液をさらに含み、コロイド懸濁液である、請求項1記載の組成物。 請求項9 前記コロイド懸濁液が凝集に対して安定化されている、請求項8記載の組成物。 請求項10 少なくとも一つの導体、ならびに前記導体上に配置された少なくとも一つの試薬組成物であって、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子、少なくとも一つのメディエーター約0.5%〜約10%(w/w)、少なくとも一つのポリマー材料、及び少なくとも一つの酵素系を含む少なくとも一つの試薬組成物を含む、バイオセンサーのための電極。 請求項11 前記試薬組成物が、前記試薬組成物のコロイド懸濁液から水を乾燥させることから形成される、請求項10記載の電極。 請求項12 前記試薬組成物が、少なくとも一つの界面活性剤約0.01%〜約1%(w/w)をさらに含む、請求項10記載の電極。 請求項13 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約0.5〜約1ミリリットルの平均気孔容積を有する、請求項10記載の電極。 請求項14 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約100〜約200m2の平均表面積を有する、請求項10記載の電極。 請求項15 試料中の分析対象物の濃度を測定するためのバイオセンサーストリップであって、蓋によって少なくとも部分的に覆われたセンサーベース;前記センサーベースによって形成された、前記ベース上に配置された少なくとも二つの導体を包囲する少なくとも一つの貯留部;作用電極を形成するための、前記導体の少なくとも一つの上の少なくとも一つの試薬組成物であって、前記少なくとも一つの試薬組成物1マイクロリットルあたり少なくとも一つの酵素系約0.1活性単位〜約10活性単位、少なくとも一つのメディエーター約0.5%〜約10%(w/w)、及び少なくとも一つのポリマー材料を含む少なくとも一つの試薬組成物を含み、前記貯留部及び前記少なくとも一つの試薬組成物が、試料をセンサーストリップに導入してから約3秒以内に分析対象物と前記少なくとも一つの試薬組成物とのレドックス反応の最大動的性能を提供し、前記最大動的性能が、少なくとも5個のデューティーサイクルを有するゲート制御電流滴定パルスシーケンスによって測定され、前記デューティーサイクルの各励起が継続時間0.4秒であり、前記デューティーサイクルの各緩和が継続時間1秒であり、前記緩和が開回路によって提供され、各励起中に少なくとも三つの出力電流値が計測され、前記励起が250mVの実質的に一定の電位を有し、試料温度が23℃であるストリップ。 請求項16 前記試薬組成物が、少なくとも一つの界面活性剤約0.01%〜約1%(w/w)をさらに含む、請求項15記載のストリップ。 請求項17 前記試薬組成物が、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子をさらに含む、請求項15記載のストリップ。 請求項18 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約0.5〜約1ミリリットルの平均気孔容積を有する、請求項17記載のストリップ。 請求項19 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約100〜約200m2の平均表面積を有する、請求項17記載のストリップ。 請求項20 前記分析対象物と前記少なくとも一つの試薬組成物とのレドックス反応の最大動的性能が、前記試料を前記センサーストリップに導入してから約2〜約2.5秒以内に提供される、請求項15記載のストリップ。 請求項21 前記最大動的性能が、減衰する電流値を有する励起から得られる初期電流値が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大初期電流値であるときに到達される、請求項15記載のストリップ。 請求項22 前記最大動的性能が、減衰する電流値を有する励起から得られる時系列中最後の電流値が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大の時系列中最後の電流値であるときに到達される、請求項15記載のストリップ。 請求項23 前記最大動的性能が、減衰する電流値を有する励起から得られる初期電流値が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大初期電流値であるときから、その同じ励起から得られる時系列中最後の電流値が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大の時系列中最後の電流値であるときまでの期間中に到達される、請求項15記載のストリップ。 請求項24 前記分析対象物がグルコースを含み、前記試料が全血を含み、前記試料中100mg/dL〜300mg/dLのグルコース濃度の場合、レドックス反応の最大動的性能が、前記試料を前記センサーストリップに導入するのと実質的に同じ時間内に起こる、請求項15記載のストリップ。 請求項25 試料中の分析対象物の濃度を測定するためのバイオセンサーシステムであって、少なくとも二つの導体を支持するための支持手段、分析対象物に対してレドックス反応を選択的に実施するための、少なくとも一つのポリマー材料を含む反応手段、前記分析対象物のレドックス反応の速度を計測するための、少なくとも二つの導体を含む計測手段を含み、前記計測手段が、試料を前記反応手段に導入してから約3秒以内に最大動的性能におけるレドックス反応の速度を計測し、前記最大動的性能が、少なくとも5個のデューティーサイクルを有するゲート制御電流滴定パルスシーケンスによって測定され、前記デューティーサイクルの各励起が継続時間0.4秒であり、前記デューティーサイクルの各緩和が継続時間1秒であり、前記緩和が開回路によって提供され、各励起中に少なくとも三つの出力電流値が計測され、前記励起が250mVの実質的に一定の電位を有し、試料温度が23℃であるシステム。 請求項26 前記反応手段が、1マイクロリットルあたり少なくとも一つの酵素系約0.1活性単位〜約10活性単位を含む、請求項25記載のシステム。 請求項27 前記反応手段が、少なくとも一つのメディエーター約0.5%〜約10%(w/w)を含む、請求項26記載のシステム。 請求項28 前記反応手段が、少なくとも一つの界面活性剤約0.01%〜約1%(w/w)をさらに含む、請求項25記載のシステム。 請求項29 前記反応手段が、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子をさらに含む、請求項25記載のシステム。 請求項30 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約0.5〜約1ミリリットルの平均気孔容積を有する、請求項29記載のシステム。 請求項31 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約100〜約200m2の平均表面積を有する、請求項29記載のシステム。 請求項32 前記最大動的性能におけるレドックス反応の速度が、前記試料を前記反応手段に導入してから約2〜約2.5秒以内に計測される、請求項25記載のシステム。 請求項33 前記最大動的性能が、減衰する電流値を有する励起から得られる初期電流値が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大初期電流値であるときに到達される、請求項25記載のシステム。 請求項34 前記最大動的性能が、減衰する電流値を有する励起から得られる時系列中最後の電流値が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大の時系列中最後の電流値であるときに到達される、請求項25記載のシステム。 請求項35 前記最大動的性能が、減衰する電流値を有する励起から得られる初期電流が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大初期電流値であるときから、その同じ励起から得られる時系列中最後の電流値が前記少なくとも5個のデューティーサイクルから得られる最大の時系列中最後の電流値であるときまでの期間中に到達される、請求項25記載のシステム。 請求項36 前記分析対象物がグルコースを含み、前記試料が全血を含み、前記試料中100mg/dL〜300mg/dLのグルコース濃度の場合、前記計測手段が、前記試料を前記反応手段に導入するのと実質的に同じ時間内にレドックス反応の最大動的性能を計測する、請求項25記載のシステム。 請求項37 試料中の分析対象物の濃度を測定する方法であって、0.05マイクロメートル〜10マイクロメートルの平均直径及び少なくとも20%(v/v)の気孔率を有する多孔性粒子ならびに少なくとも一つのポリマー材料を含む試薬組成物に、少なくとも一つの分析対象物を含む水性試料を導入すること、前記水性試料で前記試薬組成物を再水和させること、前記水性試料に入力信号を印加すること、前記水性試料を前記試薬組成物に導入してから約0.4〜約5秒以内に少なくとも一つの出力信号電流値を計測すること、及び前記少なくとも一つの出力信号電流値から前記水性試料中の前記少なくとも一つの分析対象物の濃度を測定することを含む方法。 請求項38 前記水性試料を前記試薬組成物に導入してから約1.7〜約2.7秒以内に前記少なくとも一つの出力信号電流値を計測することを含む、請求項37記載の方法。 請求項39 前記分析対象物がグルコースを含み、前記水性試料が全血を含み、前記少なくとも二つの出力信号電流値が、約50mg/dL〜約550mg/dLの試料グルコース濃度で測定され、前記少なくとも二つの出力信号電流値が、参照グルコース濃度値と相関させられたとき、少なくとも0.90のR2線形値を有する、請求項37記載の方法。 請求項40 前記試薬組成物と前記少なくとも一つの分析対象物との間のレドックス反応の最大動的性能の間に前記少なくとも一つの出力信号電流値を計測することをさらに含み、前記最大動的性能が、少なくとも5個のデューティーサイクルを有するゲート制御電流滴定パルスシーケンスによって測定され、前記デューティーサイクルの各励起が継続時間0.4秒であり、前記デューティーサイクルの各緩和が継続時間1秒であり、前記緩和が開回路によって提供され、各励起中に少なくとも三つの出力電流値が計測され、前記励起が250mVの実質的に一定の電位を有し、試料温度が23℃である、請求項37記載の方法。 請求項41 前記水性試料を前記試薬組成物に導入してから約1.7〜約2.7秒以内に前記少なくとも一つの出力信号電流値を計測することを含む、請求項40記載の方法。 請求項42 電流減衰中に前記少なくとも一つの出力信号電流値を計測することをさらに含む、請求項40記載の方法。 請求項43 前記試薬組成物が、少なくとも一つのメディエーター及び少なくとも一つの酵素系をさらに含む、請求項37記載の方法。 請求項44 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約0.5〜約1ミリリットルの平均気孔容積を有する、請求項37記載の方法。 請求項45 前記多孔性粒子が、1グラムあたり約100〜約200m2の平均表面積を有する、請求項37記載の方法。 請求項46 長くても5秒以内に前記少なくとも一つの分析対象物の測定濃度を表示装置に出力することをさらに含む、請求項37記載の方法。 請求項47 長くても3秒以内に前記少なくとも一つの分析対象物の測定濃度を表示装置に出力することをさらに含む、請求項37記載の方法。 請求項48 本明細書に開示された各新規な特徴。
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